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#Metro Medical Information(MMI)5月号

5月も終わりに近づき、なんとなくやる気が出ない、夜なかなか眠れない……そんな経験はありませんか?

もしかしたら、それは「五月病」と呼ばれる状態かもしれません。

この時期、薬局にも睡眠のご相談が増えるのですが、薬を使う前にできることが実はたくさんあります。そんな睡眠に関する興味深い資料として厚生労働省から2023年末に「健康づくりのための睡眠ガイド」が発表されました。今回は、この知見に基づいた睡眠の乱れへの正しい対処法をご紹介します。

五月病とは、新年度の環境の変化(新しい職場・学校・生活リズムなど)によるストレスや疲れが蓄積し、GW明けごろに「気力がわかない」「眠れない」「食欲がない」といった症状があらわれる状態のことです。

医学的な正式な病名ではありませんが、適応障害や何事にも興味が持てなくなるうつ状態の入り口になることもあります。睡眠の乱れは、その代表的なサインのひとつです。

睡眠ガイドでは、成人では1日6時間以上の睡眠を目安として必要な睡眠に時間を確保することが勧められています。

以下のポイントで質を高めましょう。

  • 朝日は「目」から、朝食は「体」から:朝日を浴びるだけでなく、しっかり朝食を摂ることで全身の体内時計がリセットされます 。
  • 「寝だめ」は逆効果:休日に平日の不足分を補おうと長く眠ると、体内時計が乱れ、かえって翌週の不調を招きます(社会的時差ボケ)。休日も平日との差を1〜2時間以内にとどめるのが理想です。
  • カフェインは1日400mgまで:ドリップコーヒーなら約4杯分以内にとどめ、夕方以降は控えましょう 。
  • ・寝る前のスマホを控える:ブルーライトは眠りを促す「メラトニン」の分泌を妨げ、体内時計を遅らせます 。

詳しくはコチラ↓

健康づくりのための睡眠ガイド2023

ドラッグストアで購入できる市販の睡眠改善薬には、ジフェンヒドラミンという成分が使われています。花粉症の薬などに含まれる抗ヒスタミン薬の一種で、眠気を引き起こす副作用を逆手に取ったものです。主に、次のような点に注意する必要があります。

  • ・翌朝まで眠気・だるさが残ることがあります。
  • ・前立腺肥大や閉塞隅角緑内障の持病がある方は、症状を悪化させる恐れがあるため使用できません
  • ・お酒との併用は厳禁です。アルコールは寝つきを良くしても、夜中に目が覚める原因になり、睡眠の質を著しく悪化させます 。

市販の睡眠改善薬は、あくまで「一時的な不眠」への対処薬です。慢性的な不眠には向いていませんので、長く続く場合は医療機関や薬局にご相談ください。

メモ→2026年5月20日、市販薬では初の成分である「ラメルテオン」を配合した睡眠改善薬「ロゼレム®S」が製造販売承認を取得しました。機会があれば、いずれコラムで解説したいと思います。

「睡眠薬は依存になる」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。以前よく使われていたベンゾジアゼピン系睡眠薬は、確かに依存性や翌朝のふらつきが問題になりやすい側面がありました。

しかし現在では脳の自然なリズムを整える、より安全性の高い薬が増えており、睡眠薬の選択肢も増えてきています。

  • メラトニン受容体作動薬:体内時計に働きかけ、自然な眠りを誘うタイプ
  • ・オレキシン受容体拮抗薬:脳の「覚醒スイッチ」を穏やかにオフにするタイプ

これらは依存性が極めて低く、翌朝への影響も少ないとされています。睡眠不足が長引くと、集中力の低下や免疫力の低下、生活習慣病のリスク上昇にもつながります。適切なタイミングで専門家に相談することが、回復への近道です。

以下に当てはまる場合は、生活習慣の改善だけでは限界があるかもしれません。薬局または医療機関へお早めにご相談ください。

  • ・2週間以上眠れない日が続いている
  • ・眠れないことへの不安や恐怖が強くなっている
  • ・日中の眠気が強くて仕事・学業・家事に支障が出ている
  • ・強い気分の落ち込みや食欲不振も一緒に続いている

メトロ調剤薬局では、睡眠や五月病についてのご相談もお気軽にどうぞ。現在のお悩みや生活リズムを伺いながら、あなたに合った解決策を一緒に考えます。

参考文献

健康づくりのための睡眠ガイド2023

(普及啓発用の『Pokémon Sleep』に登場するポケモンを起用したリーフレットなども公開されています)


Metro Medical Information(MMI)は、メトロ調剤薬局の薬剤師が健康に役立つ情報を毎月お届けするコラムです。