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カプセルがのどに引っかかる気がして、つい上を向いて飲み込んでいませんか? 実はカプセルは水より軽くて水に浮くので、上を向くと口の奥ではなく手前に浮いてきてしまいます。水を含んだあと、あごを軽く引いて、少し下を向いてごくんと飲む。たったこれだけで、飲みにくかったカプセルの多くがスッと入るようになります。

この記事では、カプセルが飲みにくくなる理由と、今日から試せる飲み方のコツ、そして「飲みにくいからカプセルを開けてもいいの?」という疑問への答えまでを、薬剤師の視点で解説します。

カプセルの中身は粉や顆粒で、殻はゼラチンなどの薄い膜。水よりも軽く、コップの中では水面に浮かびます。つまり口の中に水と一緒に含んだとき、カプセルは上へ上へと向かっていく。さて、ここで上を向いてしまうと、どうなるでしょうか?

そうです! のどは下にカプセルは上にと、向かう方向が真逆になってしまうわけです。イメージしてみると飲み込みにくいのもむべなるかな、ですね。

そこで、あごを引いて下を向く。すると浮かんできたカプセルが、ちょうどのどのほうへ寄っていきます。ドイツで151人を対象に行われた調査では、この「前かがみ法(lean-forward technique)」でカプセルが飲みやすくなったと答えた人は88.6%にのぼったと報告されています1)。これは飲み込みにくさを自覚していない人でも効果があったとのこと。

手順にすると、たった3ステップです。

  1. 1.カプセルを舌の上にのせる
  2. 2.水をひと口含む(このときはまだ飲み込まない)
  3. 3.あごを引いて少し下を向き、そのままごくんと飲み込む

ちなみに錠剤の場合は逆です(多くの錠剤は水より重くて沈むため)。浮くものは下を向いて、沈むものは水と一緒に流し込む。理屈がわかると納得ですよね。

もうひとつ大切なのが、水の量です。カプセルの殻はしっとり湿ると粘膜にくっつきやすく、水が少ないまま飲むと食道の途中で止まってしまうことがあります。コップ1杯(150〜180mLほど)の水で飲み、飲んだ直後すぐに横にならないことが大事!

飲みにくいからといって自己判断でカプセルを開けて中身だけ飲むのは避けてください。カプセルには「胃で溶けずに腸まで届ける」「刺激から食道や胃を守る」といった役割があることが多く、開けてしまうと効き目や安全性が変わってしまう場合があります。

どうしても飲みにくいときは、粉薬などへの変更ができないか、薬剤師に相談してくださいね。

  • ・カプセルは水より軽く浮くため、上を向くとのどと逆方向へ向かってしまう
  • ・あごを引いて少し下を向く「前かがみ法」で、88.6%の人が飲みやすくなったという報告がある1)
  • ・錠剤は逆に沈むのでカプセルとは逆
  • ・水はコップ1杯を目安に。飲んだ直後にすぐ横にならない
  • ・自己判断でカプセルを開けない。飲みにくいときは薬剤師に相談を

(1)Schiele JT, et al. Two techniques to make swallowing pills easier. Ann Fam Med. 2014;12(6):550-2. DOI(PubMed PMID: 25384817)